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まさかの輸出ストップ!?ピアノの象牙にご用心!

普段の生活では身近なものでも、輸出するとなると注意が必要なものってたくさんあるんです。
今回は私たちが普段の仕事でよく扱うもので、トラブルになりやすいものについてお話します。
私たちは普段中古の家財道具の輸出を扱うことが多いんですが、その中で注意が必要なもののひとつが
ピアノなのです。
「ピアノの何がそんなにヤバいの!?」と思われるかもしれませんが、
ピアノそのものがヤバいわけではなく、問題はピアノに使用されている材料、
具体的には、鍵盤部分に象牙が使用されていないかどうかがポイントになります。
以前のブログでも話がありましたが、象牙製品の輸出入はワシントン条約により原則禁止されています。
ワシントン条約(CITES)は、絶滅のおそれのある野生動植物の国際取引を規制するための国際条約で
絶滅の危機に瀕する野生動植物の保護、持続可能な利用の促進を主な目的としています。
輸出申告の際の税関の審査でも、この点は念入りにチェックされます。
象牙が使用されていないことが証明できないと輸出許可が得られず、船積が滞ることにもつながりかねません。
こういったことを防ぐためにも、ピアノの輸出の際には事前の準備がとても重要なのです。
ここでは、その事前準備の手順をご紹介します。
1.写真を撮る
ピアノ本体に製品に関する情報が記載されている部分があると思いますので、その部分の写真を撮っておきましょう。
具体的には
・製造メーカー
・型式
・製造番号
加えて、次の2点の写真も撮っておきましょう。
・ピアノ全体の外観
・鍵盤部分
2.製造メーカーに問い合わせ
手順1の情報をもとに、製造メーカーに対象のピアノに象牙が使用されていないかを確認します。
仕様書などから確認が取れればそれでもOKです。
3.象牙が使用されていないことの証明書を作成
手順1と2で確認した内容を書面にまとめておくと、税関での審査がスムーズに行われます。
証明書の様式に決まりはありませんので、輸出される方の任意の様式で大丈夫です。
以上が事前準備の手順です。
「なんか大変そう・・・」
「証明書ってどうやって作ったらいいの?」
そんな声が聞こえてきそうですが、私たちはこういった準備のお手伝いもしておりますので、
お困りの際は弊社スタッフまでお気軽にご相談ください♪
というわけで、今回は輸出時の意外な落とし穴、象牙に関するお話でした。
他にも輸出時にトラブルになりやすい物はたくさんありますので、少しずつお話していきます。
お楽しみに!
名古屋営業所 柴田